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#176 樽型FMラジオ

比較的よくお目にかかる型のラジオだが、このアイデアの考案者は、きっと酒造メーカーにノベルティ・ラジオとして使ってもらいたかったに違いない。ただ、館長の知る限り、その目論見に合致したラジオをこれまでに見たことがない。

スタンドアロンで勝負するにはチト芸がない。せめて木製樽にでもして、木の香を漂わせるとか、コック部分をボリュームつまみにするとか、もうヒトヒネリが欲しかったなぁ・・・。
ひょっとしたら、このラジオのデザイナーは、ノベルティラジオの元祖ともいうべきアメリカの Keg Radio 社製のラジオをイメージしていたのかもしれない。

Keg Radio はイリノイ州シカゴにあったラジオメーカーで、1930〜40年代には、左写真のような樽型のラジオを何種類か作っている。詳しくは次のサイトをご覧いただこう。内部は見かけ以上に立派なスーパー・ヘテロダインで、中華製とは月とスッポンである。
http://www.antiqueradio.com/・・・

【仕様】
FMのみ ダイヤルチューニング式
単三電池2本使用
アナログVR SP式
出生地 中国

基板とコントロール部はすべて '蛇口' の裏側にまとめられている。特に変わった仕様ではないが、モノバンドにしては部品点数が多い。
ICはCD7613CPという文字がかろうじて読み取れる。

ラジオとしての性能は、デザイン安直さに釣り合った「それなりレベル」だ。樽がSPボックスとしての働きもするから、そこだけは認めてあげてもいいような気がする。



 

#175 サッポロ一番カップスター・ラジオを本館に追加しました

カップ・ラーメンを模ったラジオとしてはさほどレアというほどでもない。サンヨー食品も相当数ばら撒いたのだろうね・・・。

すでにお仲間の待っている本館の次のお部屋でじっくりご覧いただくことにしよう。

本館/rahmen/#sapporo
 

それにしても、このタイプのラジオに接する度に、インスタントラーメン、カップラーメンがいかに日本人の食生活に深く浸透した食品であるか認識を新たにする。


#174 妖怪ラヂオ

当サイトのウォッチャーさんから、情報をいただいた。なんと鳥取県境港市の某所では、妖怪界からのラジオ放送が人間界に漏れ出ているポイントがあって、実際聴く事ができるというのだ。

周波数は1620KHz。これって人間界でいうところの道路情報のチャンネルと同じなのね・・・;
ちなみに送信出力は極めて微弱、結界の裂け目にラジオを擦り寄せないと聴けないという。

某所にて宇宙からの電波を音に変換したものを聴いたことはあるが、妖怪世界のラジオは始めて・・・これは是非聴いてみたいと思ったが、なにせ境港市までは相当な距離だ。

せめて受信機だけでも手に入れたいと、人づてに現地のお土産物屋さんとコンタクトをとり、送ってもらったのが左写真のラジオだ。

パッケージの中に入っていた解説からどういう放送をしているのかを計り知ることができる。水木しげるロードに設置してある30体の妖怪像に信号源が埋め込まれているらしい。年中無休24時間放送というわけでもなく、夏場(妖怪の季節?)限定のエリアもあるようだ。

放送内容は、もっぱら妖怪個々の紹介が老婆の声で延々と流れるというもの。本来は、目の不自由な方向けに、ガイド放送として始まったものらしい。本来人間同士でやらないといけない配慮を、妖怪たちがしてくれているのだが、ラジオだけは作れず人間界に外注したようだ。
<参考サイト>
http://tekuteku-radio.com/settirei/mizuki.html

【仕様】
AM専用 周波数は人間界の中波ラジオ帯
単四電池1本使用 イヤフォン専用
出生地 中国

ご覧のように1.5Vで動作する三端子型のICストレートラジオ+低周波二段増幅回路構成となっている。なんともチープな設計だし、バーアンテナも短いので、性能の方は大丈夫かと思いきや、これが結構感度もよく、下手なスーパーラジオよりも実用性が高いように思える。

妖怪ラヂオの送信周波数は1620KHzと決められてはいるが、周波数固定受信のラジオでもないので、ダイヤルを目一杯高い周波数に回したところで受信することになる。バンドエッジでの受信は、スーパー形式だと調整不足だと目的周波数が受信バンド内に入らないことがあるが、本機の場合は、同調がかなりブロードなので、逆にその心配が要らない。

周波数ダイヤルについている赤いアームは、周波数表示の指針なのだろう。おそらく周波数窓がついたラジオにする予定のものをケースだけ取り替えて、そのまま使っているのだろう。



 

#171、#172、#173 のラジオを本館に追加しました


いまアップしつつあるB級ラジオの中には、この別館で内部を検分し、改めて薀蓄をかたむけてみたいものと、本館ですでに分類済みのお仲間達と一緒に並べておいてやりたいものがある。

・・・というわけで、今回は左の三品を本館で所蔵とすることに。(フレーム内のみ表示)

#171
アサヒ新生・ノベルティ
オートスキャンFM携帯ラジオ
http://kn.org/b9radio/data/pr3/

#172、173
Crystalshop で売っていた
古典的100円ラジオ International 号
http://kn.org/b9radio/data/100en/

 


#170 ダース・ヴェーダーの鎧ラジオ

「アメリカの大統領って誰だったっけ?」レベルのおバカさんでも、このキャラクタが出てくる映画は?と問われれば STAR WARS と即答するだろう。それほどこの映画は世界的にも知られているし、ダース・ベイダーの名前もまた有名だ。

一本のフィルムを「世界の常識」にできる背後には、当然ながら膨大なお金が動いている。制作費もすごいが、広告宣伝にかける額はハンバではない。もちろん映画の興行収入だけでは追っつかない。キャラクタにデザイン使用料を課してがっちり儲けるのである。

アメリカのKennerというおもちゃ会社(1991年には hasbro社によって買収される)が、ルーカス・フィルムから独占販売権を年間10万ドルでライセンスしてもらったという話は有名だ。
   http://www.hasbro.com/starwars/en_US/

だが・・・、B級ラジオ世界シェアナンバーワンの某国にあっては、そんなことはどうでもよい。金型を作っちまえば勝ちよといわんばかりに、どんどんと製品をつくり出してしまうのだ。当然、メーカー名の表示などは無く、Made In China という刻印だけが身元証明となる。

STAR WARS のラジオといえば、コカ・コーラ社がノベルティ商品として作らせた R2-D2(ロボット型)ラジオがあるが、これはさすがに同じアメリカン・カンパニーだから、膨大な意匠使用料をきちんと支払っているに違いない。R2-D2 ラジオが高値で取引きされるのは、あながちそのキャラクタ人気と、コカ・コーラ社の純ノベルティ商品だからというわけでもないのだろう。

【仕様】
AM/FM
単三電池2本使用
時計用に単三電池1本別途必要
出生地 Made in China

底板を剥ぐと出て参ります・・・何が?って・・・決まってますでしょ・・・毎度お馴染みのラジオ基板でんがな。
それにしてもこの出来映え、中学生が技術家庭科の実習で作るラジオ基板並か、それ以下のクオリティですな。ハンダ付けも恐ろしく下手だ。

ラジオの心臓部は、基板の裏面に貼りついている 28pinのフラットパッケージであり、SONY製だと想像はつくが、型番が消され、おまけに上面に部品ロック用の蝋が盛られていた。
蝋を削り取ってみるとやはり SONY CXA???? と見える。おそらく 1691 番かそこらだろう。

手書き風パターンの上をさらに抵抗が横断している。設計ミスが後でわかったのか、適切なパタンを考案する意欲が湧いてこなかったのか・・・。

鎧の根元部分にバンド切り替えスイッチが、台座の右側面に、ボリュームと周波数ダイヤルがある。1990年代初頭の作で、時代はすでに周波数表示がKHzになっていたはずだが、なぜかダイヤルにはKC/MC表示になっている。こんなところでレトロ気取ってどうすんの?って感じだ。

音は鎧の口から流れてくる。裏に直径4cmほどの小さなスピーカーが仕込まれている。
頭部の内側をぐるりとワイヤアンテナが張られている。このお陰でFMも比較的感度良く受信することができる。

台座正面にはデジタル・アラーム時計が埋め込まれている。時々数字の一部のエレメントが見えなくなって、解読不能なパタンが現れたかと思うと、いきなりアラーム音が出たりする。暗黒卿からの指令が来たのかと思ってしまうが、ペラペラの液晶カバーを指で押すと正常に表示されるようになり、しばらくは指令が途絶える。ラジオも相当にB級だが、時計も負けてはいなかった。

 


#169 TOYOTA・ストラップ・ラジオ

前項でご紹介の Jaguar ラジオから一転、これはまさに今様の TOYOTA 自動車を象徴するかのような、ハイテク・ラジオだ。両者の違いはちょうど、エンジンの吸気と燃料との混合比率やスパーク・プラブの点火タイミングなどを、経験と職人技で維持していた古(いにしえ)の技術と、あらゆる変数要素を採取し、コンピュータで最適制御しようとする現代の設計技術の格差とパラレルだ。

実際、このラジオはわずか6cm×4cmの超小型にして、マイクロチップを搭載、VRとチューニング機構にもコンピュータを作動させている。そこまでしなくても、ラジオの基本機能を作動させることはできるのに・・・などと思ってしまう館長は、やはり時代に取り残された「アナログ・アナクロ人間」なのだろうか?

考えてみれば、この事は自動車に限らず、いまのあらゆる家電製品や通信機器にも同じことが言える。ときにはオーバー・スペックという見方が示されることはあっても、基本的に我々現代人は、新技術の恩恵にあずかり、黙ってそれを享受するように運命付けられている。

・・・と、悟ったようなことを書いてはみたが、このラジオの味気無さが気になってしかたないのも事実だ。また、このラジオを「B級ラジオ」と呼んでよいのかどうかという本質的な問題にも突き当たる。仮にB級仲間に引き込んだにせよ、接頭語に「愛しの」をつけて呼べるかどうかは非常にビミョーである。

ボディーの上部には、ことさら表現する必要もない C-MOS の文字が印字されている。また、STRAP RADIO という名称も、用途のコンセプトをとってつけただけのような気がする。かすかにB級の香りがするのは、そんなところにしかない・・・そのあたりがチト寂しいのね。

【仕様】
FM Stereo
単5電池 1本
出生地 中国

内部には基板が2枚あり、スペーサーによって2階建て構造となっている。上面の基板中央にあるICが、機能コントロール用のマイコンチップなのか、はたまたカスタムのラジオ用ICなのかすらわからない。1階部分を覗けば究明できそうだが、上階基板をうまく引っぺがすことができず、ブラック・ボックスとして再び封をしてしまった。

電源として単5電池一本を用いているラジオも珍しいが、回路全部を1.5V以下で動作させることは難しいだろうから、おそらく内部で電圧ポンプアップ回路を持っているのであろう。

このラジオの最大の特徴はFMの Stereo 受信が可能なところだ。オーディオ用のヘッドフォンで聴いてみると、ややざらついた感じや位相のズレなどが気にはなるが、ラジオとしてはかなり上等の部類に入る。

VRのアップダウンは連続変化ではなく、細かく段階的に動作し、押す度にピッ、ピッと電子音が入る。
チューニングも、ワンクリックで所定の周波数が上下するPLLっぽい動作をする。長押しをすると、中央のLEDが点滅し、スキャン動作を開始する。点滅スピードは2段階あり、スキャンスピードが異なるような気がする。連続スキャン動作は、バンド・エッジで止まるタイプではなく、何度でもバンド内を循環する設計である。

トータルに見て、さすが世界のTOYOTAが作らせたラジオ!・・・という印象だ。
また、「やればできるじゃない!」と肩をたたいてあげたい中華ラジオの逸品ではある。(まあ、人工衛星を飛ばす技術もある国の製品なのだから、これぐらいはねぇ・・・・)



#168 ジャガー・フロントグリル・ラジオ

かつては最高級の名門自動車ブランドであった Jaguar だが、いまやランドローバーと共に、タタ・モータースの傘下に入っている。タタといえば、イギリスのかつての植民地インドの自動車会社だ ・・・ いやはや、時代はどんどん移り変わっていくものである。

かつての栄光をいまの時代に伝えてくれるラジオがこれである。見かけどおり、自動車のラジエータ・グリルをデザインにして、上部には Jaguar 社のエンブレムでもあるジャガー像が吼えている。この部分がないと、ラジエータ・グリルとしても見てはもらえず、単なる弁当箱型のラジオにすぎなかっただろう。やはり、ブランド・シンボルがあるということは、この上なく大切なデザイン要素だ。

ラジオの製造年は特定できないが、基板から推測して1960年代のものだろう。かつては銀ピカだったはずのラジエータ・グリルや周辺部は、剥げたり錆びたりで、実に可愛そうな状態だ。ジャガー・エンブレムだけが、かつての栄光を誇示するかのように、いまも光り輝いている。


【仕様】
AMのみ
006P電池1本
出生地 Japan

内部は時代を代表する6石スーパー。筐体内のスペースは結構あるのに、パーツの集積度はやけに高い。

高周波部はすべて2SA101でまとめられている。低周波アンプは、ドライバ段が2SB171、パワー段が2SB172×2の構成となっている。一応、受信はできるが感度が相当落ちている。またパワー段がかなり熱を持つ。Trが劣化しているのだろう。無理をさせるわけにはいかないので、すぐにスイッチを切る。

ジャガーのエンブレムがパワースイッチ兼音量ボリュームのつまみとなっており、ジャガー君が正面を向いた時にOFF、3時の位置に向いた時に最大出力となる。根元のノブがチューニングダイヤルとなっていて、周波数のレタリングもしてあるが、文字が小さすぎてわかりづらい。VRとチューニングは同軸のデザインにしたために、本体内でのギア伝達が必要となったようだ。

音は背面から出てくる。フロントのラジエータグリルをスリットかメッシュにして、そこから音が出るようにした方が良かったと思うのだが・・・。

 


#167 騎士像ラジオ

「おっちゃん、お茶でええのん?」
「お茶やて?誰に言うとんね!Teacher’sの決まっとるやろ!」
 ・・・ という状況を描いた1936年の宣伝ポスターだ。(このやりとり、画面の右下に実際そう書いてある・・・)

Teacher's というのは、老舗のスコッチであり、日本では、通なら知っているという程度のウィスキーだ。なんでも、William Teacher という 名前だけは高尚な人が造りあげた「ブレンド&ブランド」らしい。

今回ご紹介のラジオはそのノベルティだが、これが日本での販売促進グッズとして使われたのかどうかは不明だ。わかっているのは、ラジオそのものが Made in Japan ということだけ。

英国 ⇒ 騎士道という短絡的な連想から生まれたこのラジオ・・・まずはそのお姿をしかと拝見くだされ。

威風堂々、顔つきもいかめしいお姿だ。実際、像の部分は金属製であり、ズシリと重い。台座の正面に Sctoch Wisky Teacher's の名称があるので販促用のラジオだということがわかるが、ぱっと見では、このデザインの意図を悟ることが困難だろう。

騎士の組まれた手の間にぶら下がっている剣は、ペーパー・ナイフであり、抜き取ってその目的のために使用することができる。いまどき、ペーパーナイフを使う用途があるのかどうかは別にして、ラジオ機能と共に、生活のユーティリティを指向して考えられた販促グッズだったのだろう。


【仕様】
AMのみ
006P電池1本
出生地 Made in Japan!!

製造年はおそらく1960年代の終わりごろだろう。2SAだの2SBだといったアルミ缶タイプのゲルマニウムトランジスタが並んでいる。古き良き時代の6石スーパーだ。半世紀も前のものだが、立派に音がでる。

バーアンテナも少し長めのしっかりとしたものがついていて、感度良好だ。

音質は半導体ディバイスより、もっぱら低周波アンプの入力・出力トランスで決まってくるもののようだ。この落ち着いた音色は聞き疲れしないし、生活に溶け込む日用品としても使えると思う。台座の左側に音量VR、右側にチューニングダイヤルが仕込まれていて、操作性も悪くない。

・・・唯一、上部の騎士像とラジオという家電製品とのミス・マッチだけが、使用者には気になるところだし、この謎、というか違和感だけは、永遠に解けそうにない。


#166 フォトスタンドラジオ−2

前回に引き続き、写真をボディーに貼り込むフォト・フレーム型のラジオだ。前掲作に比べると、製造年にもおそらく10年の隔たりがあるのだろう。デザインも洗練され、筐体のプラスチックの材質や、組み立て方にも格段の進歩が見られる。B級ラジオを通して世界の動向を読み取ろうとするアタシとしては、この変貌はまさに、このラジオの生産国=中国の近代化を象徴しているかのように見える。

ご覧のようにサイコロ型で四側面のすべてに写真が入れられるようになっている。今回は別嬪さん一点勝負はできないので、四面すべてにモダン・ジャズの名盤ジャケット写真を配置してみた。正面はスウェーデンの美人女優であり、ビル・エバンスと競演で名高い、モニカ・ゼッターランドのアルバム。(やっぱり別嬪をフィーチャーしてしまう館長だ。)

特にラジオを聴かなくても、置物としても立派に機能する「出来すぎたB級ラジオ」と言わなくてはならない。


【仕様】
AM/FM
単三電池2本使用
出生地 中国

上部四隅に、チューニングダイヤル、音量VR、バンド切り替えSW、ロッド・アンテナが配置され、すっきりとしたデザインに仕上がっている。デザイン優先のアクリルつまみがちょっと操作しにくいが、操作性は決して悪くない。

構造的にもよく考えられているし、ボディーの剛性も考慮の跡が見られる。あまりお得意の皮肉も書くネタが見つからないところが寂しい。

ラジオ基板は写真の通りだが、心臓部のICには SONY CXA1691BM のフラットパッケージ28pinタイプが採用され、基板の裏面に貼りついている。感度がイマイチと感じるとのは、AMの貧弱なバーアンテナのためだろうし、FM用のロッド・アンテナが飾り物程度で短いためだろう。この辺りは他のBラジ仲間と同様、デザイン優先主義を継承している。


#165 フォトスタンドラジオ

フォトフレームに入れるような写真が見当たらなかったので、ウチのカアちゃんの写真を入れて、机の上に飾ってみました・・・なんて書くだけ虚しいか・・・はい、テレビ版「眉山」に主演の常盤貴子サンの和装のお姿でございます;;;。

それにしてもこの額縁、「洗練」という言葉から最も遠いところにあるデザインだ。もう泣きたくなる。貴子サンごめんなさいね・・・こんなローセンスな檻に押し込めちゃって。(それでもあなたは立派に光っていらっしゃるから凄いです。)付属品としてついている黒と紺色のデザイン額縁、それでひょっとして救えないかと付け替えみたが、いずれもチョーNGであった。付属の説明書には「気分によってお好みの色のフレームを交換して下さい」と書いてあるが、どんな気分やねん?!と激しく突っ込みを入れたくなった。

まま、気分を取り直して、右側面にあるラジオのスイッチを ON にする。素敵なサウンドトラックでも流れてくればまだよかったが、いきなり競馬中継だ、馬場が荒れて大きな番狂わせがあったとアナウンサーが甲高い声で叫んでいる。どうしてくれるんだよ・・・この空気。

出口のないB級ラジオぶりに、ただただアンニュイな世界に沈みこんでいくしかない館長なのでありました。

【仕様】
AM/FM
単三電池2本使用
出生地 中国、香港?

スキン部分(デザイン)にはなんの未練もないので、さっそく腑分けと参ろう。音質が普段聴いているB級ラジオ群とはチト違うなと思ったら、一世代前のしっかりとしたラジオ用ICがついていた。SONY のCXA1019Sだ。足が30本も生えているやや大型で平べったい型のゲジゲジ虫だ。AM/FMチューナーに低周波アンプも内蔵されており、これ一個でラジオが出来上がる。3V動作なのに、結構ちゃんとした音が再生できている。

スピーカーが上部についていて、フレームにも音の出る穴がたくさん開けられている。フレームを縦置き・横置きどちらでもいけるようにバーアンテナが斜めに配置されていたり、外部アンテナ用の簡易コネクタがついていたり、気をつかってくれている部分もある。机上に置くだけでなく、壁にもフックできるようなちょっとした仕掛けもしてある。こういったささやかな配慮を汲み取るのが正しいB級ラジオとのお付き合い作法というものだろう。館長の気分も、多少なりと奈落の底から這い上がれたように思える。

 

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